二足歩行で生活する私たちの全体重を一番下で支えてくれている足。
「足」は非常にタフで、機能的にデザインされています。
足が持つ優れた機能を活かせるかどうかが、健康レベルに深く関わっています。
- 外反母趾ぎみである
- 足の裏にタコがある
- 足がむくむ、疲れやすい
- 靴のソールが擦れて削れる
もしこれらの症状や不調が当てはまるのであれば、それは靴が適切でない可能性が考えられます。靴と足の関係は、あなたの健康に大きな影響を与える重要なポイントなのです。
健康な歩みの基盤
「土踏まず」という名称で知られる足のアーチは、歩くたびに加わる身体への衝撃を吸収する働きを持ちます。
橋がアーチ型になっているのも、重さや衝撃を分散させるためです。
足のアーチが正しく働かないと地面からの衝撃がもろに返ってきて、関節、軟骨、靭帯などに負担が掛かり様々な痛みが生じやすくなります。
足の働きが及ぼす影響は、足腰や首などに限りません。血液の循環や内臓の働きなど、全身に及びます。
私たちの第2の心臓
足は心臓から最も遠いところにあるため、心臓の働きだけでは血液が十分に届かず、足の運動によってそれを補っているということです。
歩行によって、足の筋肉の血管の伸縮運動が活発になり、足の血行がよくなります。
足を交互に動かすことは、ポンプの役割をしながら血液を促すことになります。
心臓が膨らんだり縮んだりしながら血液を促しているのと同じ働きをしているため、「足は第2の心臓」と言われているのです。
歩き方が全身の健康を左右する
歩くことの不思議な力
歩くことは、運動だけでなく、リラクゼーションやメディテーション(瞑想)の効果も備えています。ただし、音楽を聴きながら歩くよりも、景色が変わる様子や小鳥の鳴き声や葉がこすれる音、風の音など自然が生み出す音を聞きゆったり歩くことが重要です。
必ずしも一生懸命歩く必要はありません。歩くこと自体が体幹を動かすため、安全な場所でブラブラ歩くことで効果を感じることができます。
また、ゆっくりとしたペースで歩き、週に3回、40分の運動を取り入れることが効果的です。この歩く習慣を通じて、心地よい変化を実感してみてください。
足に悪影響のある履物
- 足と靴がフィットして隙間がない
- 靴を履いてつま先立ちができない
- 靴底に構造上、突起がある
- 靴底が柔らかすぎる
足の負担が身体全体に影響を及ぼし、緊張状態に陥りやすくなります。これが生活習慣病や循環機能障害、自律神経の乱れの原因となります。全身がリラックスできるような、適切な靴選びが重要です。
健康な足のための靴選びガイド
履物が発明される以前は、ヒトは裸足で足指を拡げて、地面を掴むようにして歩いていました。
現代では、その足の形に反するデザインの履物が主流になっています。ほとんどの靴が、足先に向かって細く尖った形をしています。
靴選びでは靴を履いた時に靴の中で足指が動かせるがポイントになります。
執筆者:磯橋 啓明
経歴:柔道整復師、鍼師、灸師の免許を持ち、20年以上の施術経験
信念:痛みや不調を改善し、より健やかな毎日をサポート
趣味:食べ歩き ウォーキング 代替医療全般