自律神経が乱れている方は規則正しい睡眠がしたくてもなかなか眠れなかったり、ストレスを溜めないでいようと思ってもなかなかそれができません。
そんな方の参考にして頂ければと思います。
自律神経とは
自律神経とは交感神経と副交感神経の総称のことで、身体の筋肉のように、動かそうとして動かすものではなく、無意識で身体を調整する神経のことを自律神経と言います。
自律神経が乱れる原因
精神のストレス
一般的にストレスと言えば、精神的ストレスを指すことが多いと思います。
例えば、家族や友人、職場、学校などでの人間関係や仕事・家事などで経験する精神的に「嫌だ」「しんどい」「つらい」って思う様なことは精神的なストレスになります。
体のストレス
体の痛み、日常の悪い姿勢でおこる歪みが体のストレスにあたります。
特に首の歪みは自律神経の大元、脳幹への影響が大きく頭部への血流も悪くなり自律神経を無意識に狂わせる原因になります。
食べ物のストレス
毎日の偏った食事、特に砂糖や小麦、カフェインの摂り過ぎが食事のストレスになります。農薬や添加物などの化学物質や不快な匂いなども、ここに分類されます。
※ストレスがある方はカリウム不足になります。カリウムが豊富な野菜として里芋、さつまいも、アボカドなどを積極的に摂ってみてはいかがでしょうか。
環境のストレス
季節の変わり目に体調を崩される方や職場の冷房で体調を崩すのも温度や湿度が影響しています。これが環境のストレスになります。
体温も症状を悪化させる原因になるので、身体を冷やさない対策にも注意が必要です。
4つのストレス
4つのストレスの容量が10を超えると交感神経が過剰に働き副交感神経が働かなくなり自律神経失調症になります。
例えば、痛み・歪みの体のストレスが4、白砂糖・小麦・カフェインを過剰摂取してしまって食べ物のストレスが3になったとします。
急激な温度変化があり、環境のストレスが2加わったとします。すると、この段階ですべてのストレスの合計は9蓄積しています。
その状態でほんの些細な人間関係のトラブルが起こって、精神のストレスが2加わると、ストレスの容量が、10を超え11になって自律神経失調症を発症してしまいます。
発症の引き金となったのは、ほんの些細な精神のストレスです。
周囲の人から見れば「精神的に弱い」などと思われるかもしれませんが、その背景には体の歪みや食べ物や環境などから受けるストレスの蓄積があります。
自律神経失調症を治すには、精神のストレスを改善するよりも体の歪みをとったり、甘いものを控えたりする方が優先すべきことかもしれません。
ストレス容量を大きくする方法
情緒的サポート
パートナーに話を聞いてもらいパートナーから勇気づけてもらう、同感してもらう、肯定してもらう。情緒面へ働きかけです。
対処能力
ストレスが掛かっていると感じた時はストレスを抜く、休むことやストレスを忘れ趣味などに没頭してみる。
体力
ストレッチや整体をすることで体力をあげて、ウォーキング・サイクリングなど緑の中で体を動かすことがおすすめです。
自己肯定感
自分をあるがままに受け入れ自分を大切にすること。自分を褒めてあげる、褒めてもらう人がいない場合は「今日は○○ができた」など日記など記してみることもおすすめです。
自分でできる調整
副交感神経を促進させれば、自律神経の乱れで起こる症状はほとんどが改善されます。
副交感神経を促進させる方法は5つお伝えします。
うがい
喉の奥までうがいすることにより、迷走神経という神経を刺激して副交感神経が働きます。
えずく
嘔吐反射といって「オエー」とえずくと喉の筋肉が開き副交感神経が刺激されます。
※やり過ぎると摂食障害に繋がりますのでやり過ぎに注意して下さい
歌う(大声を出す)
好きな歌を歌うことで副交感神経が働きます。大きな声を出すと喉の筋肉に刺激が加わり副交感神経が働きます。
泣く(懐かしむ)
悲しい映画を見たり、昔の写真を見て懐かしんだりすると副交感神経が働きます。
入浴
40°程度の湯船に10分程度浸かると副交感神経が働きます。
※熱い湯船に浸かると逆に交感神経が働きます
執筆者:磯橋 啓明
経歴:柔道整復師、鍼師、灸師の免許を持ち、20年以上の施術経験
信念:痛みや不調を改善し、より健やかな毎日をサポート
趣味:食べ歩き ウォーキング 代替医療全般